エバニューチタンアルコールストーブで500mlの湯を沸かすためのミニマムプラン

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エバニューチタンアルコールストーブの特長

素材はチタンで、ストーブの重さは34gの軽量コンパクトでシンプルな構造。通常はこれで湯を沸かすためには五徳と風防を使い、30mlのアルコールで約5分間燃焼し、400mlの水を沸かすことができるとされています。高火力で短時間で湯を沸かすことを最も得意としているアルコールストーブです。

シンプル is ベスト

自然環境で使ってみるとわかること

こんな素晴らしいアルコールストーブですが、屋外の自然環境で使用すると、ちょっとしたトラブルに遭遇することがあります。

アルコールストーブの一番の弱点は風です。風で炎が揺らぐと熱の伝わりが悪くなり燃費が悪化します。このストーブは途中で火を消すことはできないので、湯を沸かすために必要な量のアルコールを最初に投入して燃え尽きるまで燃焼させることになります。風で燃費が悪くなると沸騰する前に燃え尽きてしまうことがあります。また、多めにアルコールと入れてしまうと、風の影響があまりない場合は、沸騰した後もしばらく無駄に燃焼し続けることになります。

風の影響を最小限に抑えるために風防を使うのですが、燃焼効率重視のエバニュー純正の五徳兼風防は、上部にも大きく開放されていて、強風での炎の揺らぎを完全に抑えることはできません。折り畳み式の市販の風防では風に煽られて風防自体が飛ばされて機能しないこともあります。

また、アルコールストーブに乗せるタイプの五徳は2つの部品をクロスさせ使用しますが、薄くて小さい部品なので、紛失する危険性があります。

ミニマムプランとは

これらのちょっとしたトラブルを回避する策として、ミニマムプランをご紹介します。エバニューチタンアルコールストーブの特長を最大限生かしつつ、最小、最軽量の機材で500mlの湯を安定的に沸かす方法となります。

道具は3点のみ。アルコールストーブ、風防、鍋だけです。あとはアルコール30ml、水500ml、マッチです。これがミニマムプランです。

五徳を使わない

エバニューアルコールストーブのもう一つの特長は、五徳を使わず、直接マグカップや鍋を乗せることができるというところです。直接乗せると最大の売りである「高火力で短時間で湯を沸かす」ということは当然できなくなります。しかしながら「湯を沸かす」ことは十分可能なのです。

直接鍋やマグカップを乗せると、中央からの炎は無くなり、周りからの炎だけになり「弱火」ということになります。この周りからの炎は実は安定しており弱火ですが長く燃焼し続けるのです。

実際に屋外で五徳を使わず直接鍋を乗せたところ、30mlのアルコールで約15分間燃焼し続けましたが、500mlの水は、約13分で沸騰状態になりました。

風防は手作り

風に強く、軽く、鍋の大きさやマグカップの大きさにピッタリ合ったサイズの市販の風防を探すことは困難です。そこで、ジュースなどのアルミの空き缶から、ハサミと定規だけで作る「手作り風防」をご紹介します。エバニューチタンストーブに鍋を直乗せする場合の風防の高さは、7cmとしました。アルコールストーブの高さは4.2cmなので2.8cm鍋底から上になる計算です。

  1. アルミの空き缶を2つ用意する
  2. アルミ間に切り出しの線(高さ7cmの長方形になるように縦横に)を引く
  3. まずハサミで縦に切り込んでいき、長方形の線の外側をザックり切っていき、缶の上下を切り離す
  4. 線に合わせて正確に長方形に切る
  5. 定規を当てて長方形の両端部分に5mmほどの折り返しをつくる
  6. 1か所のみ圧着して固定し1枚の長方形にする
  7. 下の部分に空気口をはさみで切り取っていく
  8. 固定していない側の折り返し部分をつなぎ、円形になれば風防の完成
ラベルをはがせる缶だと完成時の見栄えもよくなります。
完成時の風防の高さ(今回は7cm)で缶に横線を引き、縦にも1本垂直に引いておきます。
口の開いているところからハサミで切っていき、縦線に沿って缶の下まで切り込みを入れます。
横線の外側にハサミを入れて缶の底の部分をカットします。
同様に缶の上の部分をカットします。
1枚の板状になり切りやすくなったところで、線に合わせて長方形に仕上げ、同じものをもう一つ作ります。
定規を当てて両端に5mmbほどの返しをつくります。
返しの部分を重ねて圧着すると、片側が固定され外れなくなります。
1枚の板になったところで、下側にハサミで切り込みを入れて数か所の通気口をつくります。
もう片方の返しの部分は固く圧着せず、使用するときに差し込めるよう調整します。
手作り風防の完成です。

風防の円周は、使用する鍋やマグカップに合わせて調整します。鍋やマグカップの円周」とぴったりにすると、燃焼した空気が外に排出されず、燃焼効率が悪くなりますので、指1本入る程度の隙間をつくることが必要です。

鍋やマグカップの取っ手の内側に風防を設置できますので取っ手が火で直接熱せられることもなく、熱くなりません。また、丸くつなぐと開放部分が無く、多少の風が吹いても風防が風に煽られて飛ばされたり、開くことはありません。

アルミを切ったときにバリが心配されますが、きれいにハサミで切るとバリなどはなく、何もしなくても手を切る心配はありません。(ちょっとやすりなど掛ければ万全です)片側が解放されていますので、使用後は鍋やマグカップの内側に簡単に収納できます。

500mlのお湯があれば、カップラーメンとコーヒーをつくることができます。

500mlの湯を沸かすために必要なものは、①エバニューチタンアルコールストーブ②手作り風防③鍋これだけです。五徳を使わないことで湯が沸くまでの時間が約10分間多くかかりますが、屋外でのスローライフを楽しむためには、その10分間が至福の時間になることは間違いありません。最小限の道具で、最高のアウトドアライフを満喫してみてはいかがでしょうか。

アルコールストーブと風防を置きます。アルコールは30ml入れてあります。
火を点けて炎が安定したら、水500mlを入れた鍋をアルコールストーブに直接乗せます。風防と鍋の間に指1本程度の隙間は必須です。風防の外側に鍋の取っ手が出るので取っ手はそれほど熱くなりません。
鍋を乗せて、13分後に水が沸騰。その後2分間燃焼を続け15分で火は消えました。
ラーメンに350ml、コーヒーに150ml、合計500mlのお湯がちょうど使い切ります。

スタッキングも楽です

道具が少ないため、準備や収納も楽々です。鍋、マグカップ、フォークはチタンなのでマッチも入れた総重量はこれで250g(鍋の蓋を入れると275g)と、超軽量で収まります。

外側から、①鍋②風防③マグカップ④アルコールストーブ⑤アルコールボトル(60ml)

これにフォークやマッチを入れてもわずか250gでした。蓋を入れても275gです。

アルコールストーブには、ライターよりマッチが似合います。
パスタなどの水切りもできる鍋ですが、このミニマムプランであればアルコールの分量を調整し、沸騰してから7分茹でるなどの技も簡単にこなせます。

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